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二毛作を超える「シェア×シェア」で物件価値の向上を目指す。アドホック新宿の担当部署責任者に聞く、新たなシェアの可能性

2025/05/27 事例紹介

2025年4月に本社を移転したfavy。
新しい拠点となる「アドホック新宿ビル」では、吹き抜け空間を含む3フロアに、フリーアドレスのオフィス、体験型コワーキング、24時間営業のフードホールを展開します。
飲食店、ワークスペース、ショールームが入り混じることで、時間と空間の効率化を図る「シェア型の極致」とも言える新拠点。
favyが「アドホック新宿」で手がける新たな不動産活用モデルについて、プロジェクトを統括する株式会社favy 執行役員の佐藤正児に話を聞きました。

佐藤 正児(株式会社favy 執行役員)  
教育サービスの広報PR責任者としてのキャリアを経て、遊休スペースの利活用企業を創業。自ら代表取締役を務めた後、BBQグリル世界シェアNo.1メーカーからのオファーにより事業継承を実現。その後、大手うどんチェーンのブランド戦略部長として既存ブランドの強化に貢献。「既存価値の認知向上」と「価値コミュニケーション」を軸に顧客支持を高める手腕に定評があり、現在はfavyのRaaS事業部で不動産活用の新たな可能性を追求している。

単なる移転ではない、不動産活用の新たな挑戦

正児さん(佐藤さんは社内では「正児さん」と呼ばれています)は、「不動産の本質的な価値はその『使われ方』にある。」と言います。
「同じ空間でも、利用目的や時間帯によって価値は大きく変わります。「アドホック新宿」にオープンしたfavyの施設では、一日を通して様々な人々が様々な目的で訪れる場を作ることで、物件の稼働率を最大化し、新しい交流や価値の創出に取り組んでいます」

「アドホック新宿」にfavyが作るのは、「フリーアドレス制の本社オフィス」「D2C(Direct to Consumer)家具ブランドのショールームを兼ねたコワーキングスペース」「レストランと立ち飲みが融合した24時間営業のフードホール」の3つのフロアです。

この3つのフロアが「今回のプロジェクトが単なる「店舗併設オフィスとしての移転」とは異なるポイント」と正児さん。

「アドホック新宿」の3フロアで構成される多彩な空間

「不動産の収益性向上のために『貸す』から『シェアする』へと物件の使い方を変えているのが、アドホック新宿プロジェクトの本質です。favyは、『アドホック新宿』の3階〜5階の3フロアを通して、それぞれ異なる機能を持った空間として展開しています」

5階-1:多様な飲食店が入居するシェア型フードホール『reDine 新宿』
24時間営業のフードホールとして、一人でも大人数でも利用可能な様々な席を用意。ハンバーガーショップ・海鮮居酒屋・中華料理店・鰻屋・スイーツショップなど、幅広いジャンルの飲食店が出店予定です。

5階2:AI DJによる音楽も楽しめる立ち飲みゾーン『ネオヨコチョウ 新宿』
フードホール内の立ち飲みゾーンとして展開。ハイチェアを中心とした気軽な空間で、下段フロアにある店舗の料理やドリンクをモバイルオーダーで注文可能。DJブースでは最新のAIシステムが音楽をセレクトするほか、活躍中のDJなど様々なアーティストも出演予定です。

4階:D2Cブランドのショールームを兼ねた『コワーキングスペース by favy』
最新のブランド家具を実際に使いながら働ける体験型コワーキングスペース。気に入った商品は会員限定の特別価格で購入可能。30分単位で利用できる「フレックス会員」や、会社の所在地として登記可能な「アドレス会員」など、様々な会員プランを提供。コワーキングスペース内には、作業集中スペースやオンライン会議に適した個室、ミーティングルームなど多彩な環境が整っています。

3階:株式会社favy 本社オフィス(フリーアドレス)
自社店舗と同じビルに入居することで、現場に即したプロダクト開発をスピード感をもって進めることが可能に。本社オフィスもフリーアドレス制を採用し、「シェア」の理念を体現しています。

場所を「シェア」することで利用率の相乗効果を狙う

favyは全国で様々な施設を運営しています。その経験から得た強みと弱みを組み合わせ、より効率的に物件価値が向上する方法を模索しています。

正児さんによると「『アドホック新宿』では、フードホールとコワーキングスペースという利用時間の異なるサービスを組み合わせることで、施設全体の利用率の向上を狙います」とのこと。

「フードホールが混み合うのは、ランチとディナータイム。一方のコワーキングスペースが混み合うのは、ランチタイムを除くビジネスアワーと、お互いに混雑する時間が違います。そのため、フードホールが混み合う時間は、コワーキングスペースを飲食フロアの一環として(※)、コワーキングスペースが混み合う時間は飲食フロアもシェアオフィスの一部として活用すれば、施設全体の利用率を高めることができ、施設全体の売上向上、ひいては家賃収入の向上にもつなげられると考えています。

また、4階のコワーキングスペース(ミーティングルーム)では、5階の『reDine 新宿』の料理やドリンクのデリバリーが可能なため、会議後にそのまま会食を実施するなど、フロア間の連携による新しい利用体験なども提供していきたいと考えています」と、施設の価値向上に期待をにじませます。

※コワーキングスペースを飲食スペースとして利用できるのは、コワーキング会員のみとなります。

過去の成功事例に学ぶ

favyの不動産活用モデルは、すでにいくつかの成果を上げています。

東京・汐留の『汐留横丁』では、全6区画に18店舗が営業中。銀座や新橋からも近い好立地の物件を少ない初期費用で利用できることもあり、出店希望者が後をたたないほどの人気物件に。また、2024年にオープンした『re:Dine 大阪』は、梅田周辺の大規模再開発プロジェクトとして誕生した『グラングリーン 大阪』に物件を構えています。いずれの施設も、人気スポットとしてメディアに取り上げられるなど注目を集めています。

この不動産活用モデルの特徴は、従来の固定家賃制ではなく、完全売上連動型の家賃を採用していること。施設全体の売上が上がるほど、家賃収入も増加する仕組みとなっており、テナントとオーナーの双方がWin-Winの関係を築くことができます。これにより、従来の家賃の上限を突破し、施設全体の収益性を高めることが可能となるのです。

正児さんは「favyのビジネスモデルでの不動産収益性改善は、ビルの新旧にはあまり関係ありません。エリアの人々が施設を使いたくなる仕組みを作り、集客することで人の流れを生み出すことが本質です」と語ります。

「アドホック新宿」でfavyが手がける3フロアをシェアする取り組みでも、その理念を継承し、新宿エリアに新たな活気をもたらすことでしょう。

全館のオープンは2025年6月18日の予定です。favyが「アドホック新宿」で展開する新たな取り組みにも、ぜひご期待ください。

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