favyでは先日、電子契約書のシステムを導入しました。
カスタマーサクセスグループの笹村です。
先日、favy社では「プレミアムプラン」のお申込書を電子化しました。
今後、ご契約いただくすべてのお客様は、電子契約書にてご契約を進めていただく事になります。
今回導入してみて、大きなメリットを感じたので、まとめてみます。
導入した電子契約ツールとは?
「ドキュサイン」を導入しました。
既に導入済の顧客管理・マーケティングツールである「Salesforce」との連携が容易であったことが、大きなポイントとなりました。
>>Salesforce導入についてはこちら
導入前から業務改善ができるだろうと予想はしていたのですが、実際のところ予想以上でした。
IT企業なのに、運用はアナログでした。
もともと、サービスの利用申込書は紙でした。
弊社のお客様である「飲食店」の方々が紙ベースの企業文化であるため、それに合わせる形で運用していたのですが、プリンターで印刷した用紙を商談時にお渡しし、そこに必要事項をご記入いただいたものを郵送やFAXなどでご返送いただく。場合によっては営業担当が回収に伺う。という運用を行っていたのです。
この紙ベースでの運用には様々な問題がありました。
手書きの用紙、しかもFAXで届いたものを手打ちでデータ入力するのって、工数の割にリスクが高い作業なんです。文字が潰れて読めないことも多く、確認に時間がかかっていました。
近年ではインターネット上の情報も充実してきていますが、企業間の契約であるため、正しい代表者名や店舗ではない本社の担当者様のメールアドレスなどはお客様から指定いただく必要があります。
手書き故、文字が正しく読めない場合には入力ミスなど、ヒューマンエラーを防ぐために営業担当者が何度もお店に足を運ぶ。という作業が発生します。
また、「あのお客様の契約書を確認したい」という場合も、紙を原本として取り扱っていると、膨大なご契約書の中から該当する1枚を探す。という作業に時間を取られます。
飲食業界でも電子契約書は受け入れられた
結論から言うと、導入は成功でした。5月から本格運用を開始し、初月は利用率70.8%でしたが翌6月には93.6%まで上昇しました。
電子契約書導入のメリット
クロージングが早くなった。
これは予想外でしたが、電子署名になった事で、印鑑が不要になりました。
そのため「本社に書類を送って社判を押して貰うから来月まで待って」とか、「印鑑を管理している人が出張しているから契約締結まであと1週間かかります」などの理由での先延ばしがなくなりました。
結果的に、ご契約が成立するまでのリードタイムが短くなりました。
サービスインが早まるため、お客様からも好評です。
進捗管理がより簡単に。
契約書を紙で管理していると、物理的に「契約書がどこにあるのか」の確認に時間が掛かっていました。
担当者に「原本送った?」とか「FAXとどいてる?」など、契約書の状況確認の為の社内コミュニケーションが膨大になっていたのですが、ドキュサイン導入後はSalesforce内で「未開封」「未返送」「返送済」などステータスが自動更新されるため、コミュニケーションのロスが減り、管理がシンプルかつスピーディーになりました。
導入前の社内教育が重要
導入に当たって「効率化できるだろう」という予想はありましたが、実際に導入し、最速で効果を出す為には、社内の調整は必須でした。おそらく、社内の調整をきちんと行わずに漠然と導入しても、上手くいかないと思います。
導入前に、社内でどのような事をしたのかも、ご説明します。
トップセールス達へのヒアリング
弊社ではいわゆる営業部門を「ストアパートナー」と呼んでいます。はじめに行ったのは、ストアパートナーのトップセールス達へのヒアリングでした。
弊社の場合、個人店などを主なターゲットとして居るエリア毎のチームや、チェーン店を主なターゲットとしているチーム、規模を問わずにあらゆるエリアに対応するチームなど、お客様の特徴が異なる複数のチームが存在します。各チームのトップセールス達に、運用後のフローをヒアリングし、「対応できないケースはあるか」というヒアリングを行いました。
事前に想定していないパターンについて、実施に多くのお客様に接している社員の知見を使って、「イレギュラーだから紙で申し込みしたい」というケースを事前に無くすようにしました。
ストアパートナー全体への説明会
実際にドキュサインを使うストアパートナー向けに説明会を複数回実施しました。
その際に、使い方の説明だけではなく「なぜドキュサインを導入したのか?」「ストアパートナーにとってどんなメリットがあるのか?」「庶務の作業がどれだけ効率化されるのか?」などを伝えることで、「締結時にはドキュサインを使ったほうが良い」という事をしっかり理解してもらうように心がけました。
この説明会に際して、想定問答集のようなFAQも作成しました。
導入のメリットだけでなく、「電子契約書の法的根拠」などについても理解してもらうようにしました。
導入後の社内フォロー
社内では社内コミュニケーションツールとしてWorkplaceを使っているのですが、【DocuSign:ドキュサインのノウハウ・質問・共有など】という専用のグループを作成しました。
使い方についての質問や、ミス・トラブル発生時の相談、イレギュラー対応方法の確認などは全てこのグループでやり取りするようにし、そこに投稿された質問などを出来るだけタイムリーにマニュアルに反映させる、というようにPDCAを回しました。
ミス発生の報告やリカバリ方法の質問をオープンな場所でやりとりしています
また、ドキュサインを使わずに締結した案件があった際には、都度そのグループ上で「この案件でドキュサインを使えなかった理由を教えて欲しい」という投稿をしました。それによって「締結する際には必ずドキュサインを使う」という意識付けをするとともに、現状の仕様では対応しきれないケースも発見できたので、設定変更にも役立てる事ができました。
徐々に投稿や更新頻度も下がってきており、全体の理解度が上がってきた証拠であると捉えています。
こんな機能が気に入ってます
ドキュサインは使いこなせないぐらいたくさんの機能があるのですが、当社で役に立ったものや個人的に気に入っている機能をいくつかご紹介します。
文書の内容がSalesforceに自動で書き戻される
業務効率化の面で一番助けられている機能がこちらです。
ドキュサインで作成した利用申込書にお客様が記入してくださった情報は、全て自動的にSalesforceに書き戻されます。
今までは返送されてきた書面を見てSalesforceにて入力をしていましたが、その工数も入力ミスのリスクもほぼゼロになりました。
Salesforce含めSFAやCRMを導入している企業の多くで、「情報が意図した通りに埋まらない」という課題があるかと思いますが、それが一気に解消されました。
営業マンのPCで署名してもらえる
ドキュサインには「同席署名」という機能があります。ストアパートナー自身のPCを使ってお客様にご署名をいただくことができるので、お客様が商談の場にPCを持参していない場合でもその場でクロージングすることが可能になりました。
また、PCが苦手なお客様の場合はストアパートナーが入力のサポートをしながら署名まで進めた、というケースもあります。
紙ベースの企業文化が多い飲食業界でも使っていただけたのは、この機能のおかげだと思います。
署名済み契約書がPDFで保管される
今まではキャビネ内に大量にあるファイルボックスの中から手作業で契約書控えを探していましたが、ドキュサイン導入後はSalesforceの取引先ページにPDFで自動的に保存されるようになりました。
検索もしやすく、紛失のリスク等もないのでかなり助かっています。
スマホでも簡単に署名出来る
飲食店のオーナー様の中にはデジタルが苦手な方もいらっしゃるので、PCじゃないとうまく表示されないようなツールだと、社内でもここまで浸透しなかったのではないかと思います。
ドキュサインはスマホやタブレットでの署名も想定されたUIになっているので、デジタルが苦手なお客様でも直感的に署名をしていただけています。
ステータスがSalesforceの取引先ページに残る
上でも少し触れましたが、送信した文書のステータスがSalesforce上に残ります。
Salesforceにはかなり優秀なレポート機能があるので、色々な角度から集計や分析が出来るのが嬉しいです。
例えば、「未返送一覧」のレポートに送信日から2週間経過しているものがあれば異常値として認識出来たり、「ドキュサインを使わずに締結した案件一覧」をチェックすれば、設定見直しなどのヒントにもなります。
スマホアプリでもステータスの管理ができる
当社のストアパートナーはドキュサインのスマホアプリも活用しています。
お客様が署名完了するとプッシュ通知でお知らせしてくれるので、よりリアルタイムにステータスの把握が可能になります。
余談ですが
当社のドキュサイン使用比率は締結した契約中100%(2019年7月実績)です。同じくドキュサインを使っている他社様の数値は50〜70%のところが多いようで、favyはかなりドキュサインを愛用している企業なんじゃないかな?と思います。
準備面での苦労は多少ありましたが、それ以上の導入メリットがあったと感じています。
ドキュサインで業務効率化をしたい方は、ぜひキャンペーン価格で試してみてください!